最近、友人や知人の新生児を祝うカジュアルなデザインの出産祝い金封（のし袋）が多く市場に登場しています。どれを選ぶか迷うこともしばしばです。
これを受け取る側にとっては喜びの瞬間です。私も出産を経験し、友人からもらった愛らしい出産祝い金封には感激しました。
しかし、これらカジュアルなデザインの金封には、名前を書くスペースがないことがよくあります。
「出産祝い金封を買ったけど、名前はどこに書くの？」と思うこともあるでしょう。そんな時のための、出産祝い袋の書き方対策と、渡す時のマナーについてご紹介します。
「出産祝い金封に名前が書けない！」と慌てないために、事前に準備しましょう。
名前の記入スペースがない出産祝い金封への対応法
出産祝い金封に名前を書く場所がない場合の対応法です。金封の表面にスペースがなければ、裏面に記入することをお勧めします。
表面に空きスペースがあれば、そこに記入するのが最良ですが、デザインを損ねないようにしましょう。
親しい関係でも、マナーを守ることは重要です。名前を記入しないことは避け、しっかりと記入することを推奨します。
ただし、兄弟や親しい友人など特別な関係では、名前を書かなくても構いません。その場合は、口頭で伝えると良いでしょう。
これで、「出産祝い金封に名前が書けない！」という心配から解放されますね。
出産祝い封筒への正しい名前の書き方
出産祝い封筒に名前を記入する際は、正しい方法を知っておくことが大切です。封筒の表面に記載する文言を「表書き」と呼びます。
一般的な出産祝い封筒では、装飾部分の下に名前を、その上に祝いの目的を記入します。
最近では、既に表書きが印刷された多様なデザインの出産祝い封筒が多く出回っています。
伝統的な出産祝い封筒の記入方法を覚えておくと、封筒選びに迷うことがありません。
表書きの際のルールとして、「死」や「苦」を連想させる文字や４文字、９文字の使用は避け、奇数文字、特に３文字か５文字を使うのが好ましいです。
また、「寿」という文字は結婚祝いに用いられるため、出産祝いでは使用を控えることが推奨されます。
適切な表現（3文字、5文字）：御出産、ご出産祝い、御出産祝い、御出産御祝、ご出産お祝
不適切な表現：出産祝い、御出産祝
印刷された表書きがある場合、偶数の文字になっている事もある為、仲の良い友人なら問題ありませんが、特に上司や年配者に贈る際は注意が必要です。
表書きは伝統的には毛筆で書くのがマナーですが、筆ペンを使う際は濃い黒色のインクを選び、ボールペンは避けましょう。
個人で贈る際はフルネームを記入し、夫婦で贈る場合は、夫（世帯主）のフルネームを右側に、妻の名前のみを左側に記入します。
友人や職場の同僚など複数人で贈る場合は、名前を列記しますが、上司や年配者への贈り物では、役職順、年齢順、五十音順に注意して記入してください。
三名以上で贈る場合は、代表者のフルネームを記入し、左側に「外一同」と小さく記載します。
贈り物が誰からのものかを明確にするためには、メッセージカードに名前を添えると良いでしょう。
これで、出産祝い封筒の適切な使用方法が理解できます。
出産祝い金封へのお札の入れ方
出産祝いに使うご祝儀袋にお札を入れる際は、マナーとして正しい向きがあります。ご祝儀袋の表面と同じ方向に、お札の表面を向けて入れるのが正しい入れ方です。慶事の場合は右側を上にし、弔事の場合は左側を上にします。
また、最も金額が大きいお札を一番上に重ねて入れるのが一般的です。金額の相場は、友人や同僚などは数千円から一万円程度、親族では一万円前後が通常ですが、四や九の数字は避けることが大切です。
出産祝い金封の渡し方のマナー
出産祝い金封の渡し方にも注意が必要です。デザインが可愛くても、バッグにそのまま入れて目上の方に渡すのは避けてください。
礼儀正しい渡し方としては、ふくさや風呂敷で金封を包むのがマナーです。訪問時には、慶事用のふくさと風呂敷で包んだ金封をそのまま渡します。ふくさは明るい色を選ぶと良いでしょう。
風呂敷を開いて渡すのではなく、包んだまま手渡すのが礼儀です。また、受け取った際は、その場で風呂敷やふくさを返さず、後日お返しに使います。
地域によっては、返礼品を風呂敷に包んでその場で返す習慣もあります。
郵送で出産祝い金封を送る場合は、現金書留が適しています。ふくさを入れることはせず、封筒だけを封じます。包装タイプの封筒の場合は糊付けは不要です。封筒には「封」と記し、間違っても「〆」や「寿」は書かないようにしましょう。現金書留の封筒に入れる際も、封筒の表面に合わせるのが大切です。
出産祝いを贈るベストなタイミング
出産祝いを贈るのに最適な時期は、赤ちゃんが生まれてから一週間後から一か月以内です。出産直後のママは新生活に慣れるために疲れていることが多いので、生後一週間以内の訪問は控えることが望ましいです。どうしても早く訪問したい場合は、退院したばかりと考え、短時間の訪問に留めましょう。
また、生後一か月ごろからはお返しの準備が始まるため、それ以降の訪問は返礼の準備を二重にしてしまうことになりかねません。
出産祝いを渡す理想的なタイミングは、生後二週間から三週間です。訪問する際は長居せず、一時間程度で退去するのが礼儀です。
出産祝いのし袋の封筒の選び方やデザインも重要ですが、最も大切なのは新しい命の誕生と母親の努力を祝う心です。心を込めて素敵な出産祝いを贈りましょう。
まとめ
- 名前の記入スペースがない出産祝い封筒は、裏面に名前を記入
- 兄弟姉妹や親しい関係なら名前の記入を省略可
- 個人か複数で贈るかによって名前の書き方が異なる
- 出産祝い封筒の中袋には、表面に金額を旧字体で記入し「也」を加える
- 中袋がない場合は、無地の白い封筒を使用
- お金を封筒に入れる際は、封筒の表とお札の表が合うように右上に配置
- 出産祝いを渡す際は、ふくさに入れた後、風呂敷で包む
- 最適な出産祝いの贈り時は、生後二週間から三週間
出産祝い封筒はかわいらしいデザインのものが多いので名前を書くスペースがない場合も多いです。その場合は裏面に書く対応をしましょう。
「名前を書かなくてもいいか」と軽視せず、特に目上の方に贈る場合はマナーを重視してください。必要に応じて別の封筒を選ぶのも一案です。
封筒の表書きや中袋の書き方はやや複雑ですが、これらは重要な礼儀の一部ですので知っておくと安心ですね。
