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「しずらい」と「しづらい」意味でわかる違いとは?どっちが正解?

意味の違い

「しずらい」と「しづらい」、どちらが正しい表現かというと、「しづらい」が正しいです。

この記事では、以下の点について解説していきます。

●正しい表記はどっちか
●両者の違いについて
●「しづらい」の正確な使い方

「しずらい」と「しづらい」の使い分けに関する一般的な間違いについても詳しく説明し、正しい知識をお伝えします。

「しずらい」と「しづらい」、どっちが正しい?

「しずらい」と「しづらい」、正しいのはどっちでしょう?

その答えは「しづらい」です。

たとえば以下の例を見てみましょう。

読むのが難しいときは「読みづらい」。「読みずらい」とは言わない。

山を登るのが大変なときは「登りづらい」。「登りずらい」とは表現しない。

物を押すのが難しい場合は「押しづらい」。「押しずらい」とは言わない。

生活が苦しい環境は「暮らしづらい」。「暮らしずらい」とは呼ばない。

我慢するのが難しい状況を「我慢しづらい」。「我慢しずらい」とは言わない。

反応しにくい場合も「反応しづらい」。「反応しずらい」とは表現しない。

これらの例で見るように、「しずらい」と「しづらい」を比べた場合、正確な表記は「しづらい」です。

「しずらい」の誤解と正しい理解

「しずらい」と「しづらい」を表すとき、漢字では「し辛い」と記されます。この「し辛い」を平仮名に直すと、「しづらい」が適切な表記になります。特に重要なのは、「辛い(つらい)」の「つ」が濁音の「づ」へと変化して「しづらい」となることです。

この濁音の使用が、「しずらい」と「しづらい」の間の混同を生んでいます。しかし、漢字から平仮名への変換を正しく理解すれば、「しづらい」が正しい表記であることがはっきりとします。

「する」と「つらい」の組み合わせから生まれた「しづらい」

「しづらい」という言葉は、「する」という行動を示す動詞と、苦痛や困難さを意味する「つらい」とが合わさって作られています。

「する」は行動を示す動詞の基本形です。
「つらい」は何かをすることが苦しいや困難を感じさせる状況を表す接尾語です。

この二つが結びつくことで、「~するのが辛い」という意味、すなわち何かをすることに対する苦痛や負担を示す言葉となります。この点を踏まえると、「しずらい」という使い方は誤りであると理解できます。

メディアでの「しずらい」と「しづらい」の扱い

NHKをはじめとするメディアでは、日本語の正しい表記として「しづらい」が選ばれています。これは新聞や雑誌などの出版物にも同様で、メディア業界全体で「しづらい」の表記が正しいという共通認識があります。

ネット上で見られる「しずらい」の誤用理由

ネット上でのコミュニケーション、例えばブログや電子メールで「しずらい」と誤って使用されることがあります。この誤用の背景には、専門の校正担当が不在であること、そして「しずらい」と「しづらい」は発音が似ており、区別が難しい場合があります。このため、その正確な意味を十分に把握していなければ、間違いを見落とすことがしばしばあります。

現代仮名遣いにおける「しずらい」「しづらい」の混在

現代日本語の仮名遣いルールでは、「ず」と「づ」、同様に「ぢ」と「じ」の使い分けが重要なポイントです。「ず」が一般的に使われる基本形であり、「づ」の使用は特定の条件下に限られます。例えば、「地獄」や「地震」は本来は「ぢ」を使うべきですが、現代では「じ」の使用が一般的になっています。このように、「ぢ」と「づ」の使用が少なくなっていますが、複合語や連濁を伴う場合は「づ」「ぢ」の使用が適切とされています。「しづらい」も「する」と「つらい」の複合から成り立っており、このルールに従い「づ」を使うのが正しいです。複合語は複数の単語が合わさって新しい意味を成すもので、連濁は語が連なることにより清音が濁音に変化する現象を指します。

「しづらい」の正確な使い方を身につける

日頃から使っている「しづらい」ですが、その本来の意味をしっかり理解し、正しく使いこなす方法を見ていきましょう。

「しづらい」という言葉の意味

「しずらい」の意味を辞書で調べると、「何かをするのが難しい、またはする際に躊躇や抵抗を感じる」といった状況を表しています。この言葉は「し辛い」という表現からきており、現在では「しづらい」と表記されます。

例えば、

●雪が積もって滑りやすい道を歩きづらい

●強い相手との試合は戦いづらい

など、何かを行う際に物理的、心理的な障害がある場合や、何らかの理由で躊躇するような状況で使うのが適しています。

「しにくい」と「しづらい」の細かな違い

「しづらい」と似た意味で使われることの多い「しにくい」ですが、辞書によると、「しにくい」とは何かを行うことが困難、またはスムーズにできない状態を指します。これは「しづらい」と非常に近い意味を持っています。

しかし、「見えづらい」と「見えにくい」を比べると、ニュアンスの違いが明らかになります。例えば、「見えづらい」は、主に個人の状況や能力に基づく視認の難しさを指し、「見えにくい」は客観的な条件や障害物が原因での視認の難しさを表します。「スカイツリーが見えづらい」とは視力に問題があることを意味し、「見えにくい」と言う場合は、位置や障害物が視認を妨げていることを指します。

言葉の歴史を見てみると、「しにくい」という表現は「しづらい」よりも先に使われ始めました。その後、「しづらい」という言葉が登場し、言語に加わっていったことがわかります。

「し難い(しがたい)」と「しづらい」の違い

「し難い(しがたい)」も「しづらい」とよく似た表現ですが、辞書で見ると、「し難い」はある行為を実行することが極めて困難、またはほぼ不可能、あるいは受け入れがたい場合に使われる言葉です。これは「しづらい」よりも実行が難しい、または受け入れがたいという意味合いが強いです。

このように、「しづらい」は、行動を起こす時に遭遇する障害や躊躇いがあっても、工夫や努力をすれば乗り越えられる可能性がある状況を指します。対して、「し難い」は、行うことが非常に困難であるか、実質的に不可能であり、容易に受け入れられない状況を強く示唆します。

「しづらい」の同義語ガイド

「しづらい」という表現を避けたい時に役立つ、意味が似ている他の言葉を紹介します。以下の表現はすべて、「何かをするのが難しい」という意味合いで使えます。

●実行が困難
●進行に苦労する
●困難が伴う
●出産に難あり
●実現に障害がある

これらの表現は、「しづらい」と同じく、「行為が容易でない」状況を指し示します。

「しづらい」と「しずらい」の違いを明確に

「しづらい」と「しずらい」の間には、正確な表記である「しづらい」という形があります。間違えて「しずらい」と書くことは一般によくある誤りで、「し辛い」と漢字で表されるこの言葉は、「する」という行為に「つらい」という感覚が加わったものです。

キーボードで「しづらい」と入力すると、「し辛い」が変換候補として現れることも、この表記が適切であることの証明です。誤用は広く見られますが、教養ある文脈では「しずらい」の使用は避けた方が良いでしょう。

 

 

 

 

 

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